11月のawa学びの場

銀杏が美しく色づき、冬の気配が色濃くなってきましたね。
11月のawaは市内の文化祭等でキラリふじみのスタジオが抑えられず、
30日第5週の木曜日に「学びの場」を行いました。
この日集まったのは私を入れて9人のメンバーに加え、以前もお越しいただいた浦和で語り部としてご活躍の大先輩を入れて10人。
今回は地域のおはなし会ではなかなか聞けない演目もあり、重厚で深みのある八雲の「雪女」も堪能する事が出来て、実に贅沢な会となりました。

≪この日のおはなし≫
まのいいりょうし /やせためんどり /聴耳頭巾 /小さな赤いセーター
やまたのおろち /こびととくつや /元気な仕立て屋 / 鬼むかし/ 泥坊 /雪女

「泥坊」を語ってくださった語り手さんは、私が手に取ったことの無いテキストのおはなしをよく聞かせて下さいます。
その都度アハ体験に近い衝撃を受けて、おはなしの森の中に新しい小道を見つけることが出来ます。
自分ではそこに道があることも気付かなかったのに…。
いろんな語り手さんがいて、様々なおはなしがあって語りの世界が広がっていく。
awaから受ける大きな恩恵のひとつです(≧▽≦)

八雲の「雪女」は、
以前私が語っているのをお聞きくださった大先輩が「自分の語りとどこか共通するものがあると感じたので」と学びの意味も含めて語って下さいました。
凄まじい吹雪、轟く川音の中で異界の者と出会い、死を思う恐怖。
穏やかで静かな暮らしの中に潜むかすかな不安。
そして「妖の者と人」どちらも複雑な感情を含みながら迎えるクライマックスをどう語ればよいのか
当時随分悩んだ記憶があります。

「どんな語りを聞かせて下さるのだろう」

すると語りが始まるや、スタジオは瞬く間に雪の世界となり、
息遣いの全てを使い、全身で物語世界を作り上げていく圧倒的な語りに引き込まれてあっという間に物語が終わっていました。
凄い語り。
いつかきっとこの日この語りを聞けた事が、私の語り活動のどこかで指針や答えを与えてくれるのだろうと思います。

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